世界柔道 大野、日本男子金メダル1号!中矢を圧倒し五輪へ一歩リード/柔道

柔道日本 応援 世界選手権  サポーター 世界柔道 オリンピックへ ニュース

世界選手権第3日(26日、アスタナ)日本勢同士の対決となった男子73キロ級決勝は一昨年覇者の大野将平(23)=旭化成=が2連覇を狙う中矢力(26)=ALSOK=を破り、2年ぶり2度目の優勝を果たした。今大会、日本男子に初の金メダルをもたらした。

足技の切れ味は最後まで衰えなかった。大野が2年ぶりに世界の頂点に輝いた。日本勢同士の決勝戦となった中矢との戦いも終始圧倒。大外返しの技ありでライバル対決にケリをつけた。

 「勝てたのは素直にうれしいです。日本勢同士ってことは、あまり考えていなかったですね」

 登場した2回戦からキレキレの柔道を披露。6試合中4試合が一本勝ち。残る2試合も技ありでポイントを挙げ、文句なしの戴冠だった。

 2年前、オール一本勝ちの衝撃とともに世界王者に輝き、21歳で一躍ニュースター候補となった。が、直後に天理大柔道部の不祥事発覚で主将を解任され、停学処分まで受ける。後輩に暴行を振るったことが明らかになったためだった。

 汚名返上を誓った翌年の世界選手権は4回戦敗退。悔し涙を流した。

 「もう一度、世界を驚かせる柔道がしたいと思っています」。そう宣言して臨んだ今大会。「大外刈り、内股、裏投げ…。いろんな戦い方ができたと思います」と満足そうに振り返った。そして、66キロ級の海老沼匡(パーク24)のアドバイスに感謝した。

「(今大会は)偽装のような技が多いのかな、と思っていたら、同室の海老沼先輩が『自分の柔道を貫いたやつが勝っている』と言ってくれたんです」

 戦った者にしか分からない感覚が、攻めを貫く大野の意識を呼び覚ました。同時に開幕から2日間金メダルがなかった日本男子を救った。

 中矢とのリオデジャネイロ五輪代表争いは一歩リード。さあ、夢の実現へ。世界王者の肩書を取り戻した大野が、リオへ突き進む。(上田雅昭)


日本男子代表・井上康生監督

「日本勢同士で最高峰の戦いを見せられたのは良かった。でも、五輪で勝つにはまだまだ厳しい部分もある。(重量級となる)あす以降もありますし…」

★40年ぶりの決勝対決

 男子での日本勢による決勝は1975年ウィーン大会の軽量、中量、無差別の3階級以来、40年ぶりとなった。その後は1階級1代表の時代となり、2010年から再び1階級に複数代表が出場できるようになった。女子は10年に48キロ、52キロ、63キロの3階級で日本勢が決勝対決。11年も48キロ級と52キロ級で金、銀のメダルを独占した。

★7階級で9人まで出場OK

 2008年から導入された世界ランキング制度により、10年大会から男女各7階級に2名までの出場(最大14名)が可能となった。13年からは男女とも最大9名までに制限された。複数の代表を出す階級は各国の選考に委ねられる。今大会の日本は男子66キロ、73キロ級、女子48キロ、78キロ超級で2人の選手を選出


大野 将平(おおの・しょうへい)

 1992(平成4)年2月3日生まれ、23歳。山口県出身。男子73キロ級。7歳で柔道を始め、中学、高校と柔道私塾「講道学舎」に所属。東京・世田谷学園高2年で高校総体優勝。天理大へ進学し、2年時の2011年に世界ジュニア選手権(ケープタウン)で優勝。世界選手権は13年に続き2度目の優勝。全日本選抜体重別は14年優勝。得意は大外刈り、内股。旭化成所属。1メートル70。